ただ正直に洋菓子に向き合い続ける
洗練された洋菓子を作るQue sera sera。
ショーケースの中には華やかで品の良いケーキが並びます。
ただ愚直にお菓子に向かい合う店主の熱い気持ちが伝わるお店です。
伊豆急下田駅から国道沿いを西へ向かうと、美しい白壁の建物が目の前に現れます。
ここは、地元の方や観光客も多く訪れる人気の洋菓子屋さん<Que sera sera(ケセラセラ)>。
店内に入ると必ずと言っていいほど先客があり、お菓子を選んでいるあいだも次から次へとお客さんがひっきりなしに出入りするほど。
人気のお菓子を生み出しているのは、オーナーシェフの簾田貞治(みすださだはる)さん。
簾田シェフの作る洋菓子は、とにかくまず見た目が美しく洗練されていて、眺めているだけで嬉しくなってしまいます。
いざそれを口に運んでみると、上質な香りと濃厚な味わいが口いっぱいに広がり、人気の理由がいとも簡単に理解できるのです。
簾田シェフはもともと下田のとなりまち南伊豆出身の方。
東京や神奈川にある洋菓子店で修行を重ねたのち下田へ戻り、2001年に奥様の美奈子さんと共にQue sera seraを開店させました。
「いずれは故郷に戻って貢献したいと、ずっと思っていました。地方だからといって妥協するのではなく、できる限りのことをしたいんです。」
使用する材料ひとつひとつにこだわり抜き、パイ生地なども含めすべて一から手作りしています。
「馬鹿正直にちゃんと作ってるっていうのがうちの店の特徴だと思います。寝る間もないですよ。」そう笑いながら話す簾田シェフ。
関東圏からのお客さんも多いというこのお店。
観光客の方にもゆっくりくつろいで欲しいと、店内にはカフェスペースも併設されています。
ゆったりとしたカフェスペースにはテラス席もあります。
気持ちよい午後の光を浴びながら、のんびりとケーキを楽しむ時間は格別です。
Que sera seraが開店したのは2001年、今年で16年目となります。
「なんとか今まで積み上げてこれたので、これからもコツコツやっていきます。それしかないんですよね。」馬鹿正直に、コツコツと。
下田で人気のQue sera seraのお菓子には、そうした日々の積み重ねと「少しでも下田に人達においしいものを届けたい」という思いがたくさん詰まっていました。