下田の夜の終着店 南京亭

2012年 10月 18日

下田の夜の終着店 南京亭

小さな頃、外で酒を飲んで遅くに帰ってきた父が「腹減ったー」と言うのがとても不思議でした。
祭りや仕事の寄り合いでお膳の上の豪華な料理を平らげてお酒も沢山飲んで
その後で「腹減ったー」とはいったいどういう事なのか?

小さな頃には分からなかったことも今なら身をもって理解できます。
呑んだ後のラーメンと餃子は格別。

同じ麺は麺でも蕎麦でもパスタでもいけない。

深夜の炭水化物は現代人にとっては悪魔の食べ物。
けれどすでにアルコールによって自制心というブレーキが緩くなっているのでお構いなしです。

そんな美味しい悪魔の食べ物を売るお店が町中にある南京亭。
小さな町の下田。
深夜ともなれば通りを歩く人も見かけない(最近は人ではなくてイノシシが闊歩しているらしい)。
けれど南京亭の扉を開ければ外界と店内の活気の違いに驚くはず。

下田中の深夜の腹空かし達が集まっているんです。
すでに大酔っ払いの消防団の若い衆が気勢を上げている。
揃いの制服を着たコンパニオンのオネー様方がお客さんと楽しそうに餃子とビールを。
夜中にお腹のすいた若い男が週刊誌片手に小さなカウンターで黙々と大盛りラーメンを。

思い思いに南京亭を楽しんでいる。
まるで夜の下田の縮図がここにある。
下田が忙しい日には南京亭も忙しい。

お通し感覚でいつも頼む餃子はカリッと美味しい!
つまみのホルモン炒めもビックリするくらいニンニクが利いて次の日が不安になるけど美味い!
惰性で頼んだはずのビールがぐいぐい進む。

〆にはやっぱりラーメンを。
僕は普通の醤油ラーメンがサッパリと美味しく大好きだが、たっぷりの野菜ラーメンも人気。
ラーメン専門店のような流行のラーメンとは違うが昔から変わらない安定した美味しさがある。
地道に麺は南京亭の親父さんの手作り。

東北地方出身の 親父さんの優し可笑しいイントネーションも南京亭の魅力の1つ。

ガハガハと良く笑うパートのオバちゃん。
一度はなみなみの店長と痛飲して家まで送ってもらったこともあったっけ・・。

南京亭に顔を出した次の日は二日酔いでのたうち回ることが多い。。
それでも光に吸い寄せられる虫のように、今日もまた下田中の夜中の腹空かしが
南京亭の真っ赤な暖簾に吸い寄せられるんですね~。

南京亭の詳細情報

南京亭がリニューアルオープンします。
場所は現在の店舗の目の前!

この記事を書いた人

焼家 さわち

海辺の小さな田舎町。 美味しい料理、心暖まる風景を紹介します。 職場は駅近くの焼家(焼肉)。
他にもこんな記事を書いています。

コメントする