下田の夏祭り 太鼓祭りの思い出

2011年 8月 3日

下田の夏祭り 太鼓祭りの思い出

暑いだけじゃない楽しい夏がきたー!

各町の太鼓台

各町の太鼓台

ドン!ドン!ドン!…ドン!ドン!!

下田町内では、7月半ばごろから夜になると、何処からともなく太鼓の音が聞こえてくる …。旅行などで下田を訪れてる観光客のみなさんには、「何処かでお祭?」と尋ねられることもあります。

夜になると聞こえてくる、この太鼓や笛の音は、下田太鼓祭と呼ばれる下田八幡神社例大祭に向けての練習の音です。お祭の由来うんぬんは長くなるので、お時間ある方は特集ページ、または下田観光協会のページをご覧になってください!

15台の各町の太鼓台が練り歩く、お祭り本番の8月14日、15日に向けて、各町が練習に励みます。この祭りの練習の音が聞こえ始めると、暑いだけじゃない楽しい夏がきた!って実感。

本番までの日々を指折り数えた子供の頃

夜の町に太鼓や笛、三味線の音が響く...宵祭りの風景

夜の町に太鼓や笛、三味線の音が響く…宵祭りの風景

子供の頃、練習を見に行くのが夏の夜の日課。太鼓の音が聞こえ始めると、見たいテレビ番組も放棄して飛び出して行った。夜子供が出歩いちゃいけません!なんて誰も言わなかった。太鼓の練習見に行くに決まってたから … 練習が無きゃただの田舎の真っ暗な夜。ギャラリーでもアイスやジュースを貰い(それがお目当て!?)本番までの毎日を指折り数え楽しんだ。

太鼓台を引っ張るのがとにかく楽しかったー!!

太鼓台を引っ張るのがとっても楽しい!!

13日は宵祭で、夜に太鼓台が各町ごとを巡る町内巡行だけ。太鼓台を引っ張る子供たちは、誰が先頭を引くか競っていました。ゴールまで頑張って太鼓台引っ張ったよい子達には、ご褒美のお菓子詰め合わせがもらえる~。ちょっとズルしてゴール直前に引っ張りに来る、けしからんちゃっかり者も昔からいました。

祭り本番は、朝の町内巡行から始まる。自分の町が何番太鼓に付くかで、出発時間は毎年少し変わる。速いときは朝6時頃の時もあった気がする。

ドーン、ドーン

一発目の太鼓の音で、飛び起き着替えて家を飛び出す。ちょうど家の前を通るときに太鼓台につく。とりあえず町内を一周したら、宮出(御神輿が神社を出発すること)まで子供たちは解散。ここでもお菓子もらえます!

太鼓台宮出までに省略した朝の儀式(顔洗ってご飯食べて …)を適当に済ませ、宮出に備える道具や神輿を見て過ごす。

宮出からは、ひたすら太鼓台に付いてればOK。お弁当、おやつ、飲み物などなど、何一つ不自由することなく夜まで楽しめる。最後は必ず自分の町に戻るのだから迷子になる心配もない。祭の間は家業や自分も祭りに参加で、忙しく子供のことなんか構っていられない親たちには大変有難いことだったと思う。実際私も太鼓と共に家を出て、太鼓と共に帰ってくる、そんな子供だった。

誰が一番祭り馬鹿だろう!?

下田の人間はみんな祭り馬鹿!?

15日もひたすら太鼓と共に町中を練り歩き、時々出店や道具の太鼓橋見に行き、宮入までを過ごす。子供にとって長い楽しい1日。宮入(御神輿が神社に戻ること)待つのがまた長い。道具(若い衆が担ぐ)がなかなか神社に入らない。神輿(中老が担ぐ)もまだまだ若いもんには負けないぜ!って勢いで入らない。

その間ほとんどの子供たちは太鼓台と共に待っている。この時間がまたおもしろい。この時間が私は一番好きでした。

各町まるで宴会のように楽しんでる。仮装、女装してラインダンスを踊る若い衆。飲めや唄えの大騒ぎ。
最近は聞かなくなったけど面白い唄があった。

♪ まんぞやまからでっかいケツつんだして… 梅ヶ枝の手水鉢叩いてお金が出るならば~

子供でしたから意味もわからず大声で一緒に唄ってましたが、あ~今思い出せばなんてお下品な …。

とにかく祭馬鹿っていいますが誰が一番馬鹿なのかを競っていたようなもんです。

あいつも、こいつもイイ男になる二日間!

太鼓を叩く!その目は活き活きしている

太鼓を叩く!その目は活き活きしている

でもね、でもね、祭の肉襦袢着て、羽織はおって、鉢巻キリリ … 誰もがカッコイイんです!汗と酒とでぐっしょり、わけわからない臭さなんだけどカッコイイんです。普段ジミ~なおじさん、お兄さん。真面目そうな堅物だとおもってたおじさん、お兄さん …。人違い!?ってくらい祭を楽しんで頑張って。そこのところは今も変わらない。普段ヘラヘラしてるチャラ男君でさえかっこよく見える。

まさに祭マジック。

祭が終わった後は、抜け殻が街にたくさん転がってました(うそ)。今年も終わっちゃった~って寂しさ …。でも聞こえるはずの無い太鼓の音が、夏休みが終わるまで夜になると何処からか聞こえてくるように耳に残ってました …。

当時は祭に参加するには、女なら三味線でした。やりたかった!でも少女だった私は、根性が足りず親の却下にも勝てませんでした。したがって私は生涯ギャラリーでおりますがずっと ♪ ちゃんちゃらおかし~ちゃらおかし~♪ です(下田太鼓のお囃子の1つ)、なんのこっちゃ!?

ギャラリー大事です。ギャラリーが多いほど励みになります。張り切ります。頑張ります。

大人になった今でも…祭りの日には子供に戻りたい・・。

浴衣今の仕事になってからは、満足に祭り見物もままならない。太鼓の音が聞こえる中での仕事は切なくて、切なくて何もかも放り出してお祭が見たい!

あぁ、お祭のときだけでいいから子供に戻してください …。

最近は部分的に見るだけで我慢できるようになったので少しは大人になったのかと…。

いつの日か金幣出御から宮入まで、がっつり祭り漬けが願いです。実現できるころには、体力がついていけないとも思いますが。

14、15日下田にお越しの際は是非お祭をみて一緒に楽しんでいただけたら幸いです。

下田太鼓祭り(下田八幡神社例大祭)

この記事を書いた人

むさし

駅前の国道から一筋街中に入った商店街の中ほどでうどんやを営んでおります、お年寄りは「新田のうどんや」と呼びますがもちろんお蕎麦も打っております。下田に生まれ、途中関西方面を放浪してまた下田に帰ってきました(すべて昭和の時代のこと)引きこもりぎみな今日この頃、徘徊といわれない程度に街を探検してみたいと思案中。
他にもこんな記事を書いています。

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