下田には関西から移り住んできた、野人と名乗る人がいます。
下田の暮らしを楽しみたくて一眼レフを買ったそう。
彼は「なんで下田は長年いても飽きへんのやろ?
そんな町、そうはないと思うで」としきりに言うのです。
「下田は海しかないなんてちゃうやろ」と。
「この町の良さを見せてあげたいと思うんや」と。
ならば彼の目に映る下田を紹介してもらおう、ということになりました。
気がつきそびれてるものに、光を当てて。
懐中電灯役のカメラと一緒に、下田を探し歩きます。
#025
南伊豆・弓ヶ浜の隣に珍しい海岸があると友人から聞いて、
どんな海岸なのか?と原付を走らせ20分。
確か、国民休暇村横の細道を行くんやったな―
おお、ここか「逢ヶ浜」(おうがはま)!
「弓ヶ浜」は名前通り弓形がきれいな白砂の海岸でどこか南仏を想わせる。
なのに隣の「逢ヶ浜」は黒っぽい石だらけ。
磯場や岩島があったり、自然の荒々しさを感じたり、見応えがあるなー
雰囲気の違いを音楽でたとえたら「弓ヶ浜」は陽気なボサノバ、
「逢ヶ浜」は憂いに満ちたピアノジャズ。
ビル・エバンスの曲が似合う海岸、というイメージや!
「逢が浜」入口の標識を見ると、奥の階段は「タライ岬遊歩道」の入口になっとるなー
ここから行けるんかタライ岬、2時間弱のコースなら今度行ってみよ!
案内板を見ると、海岸の沖に3つ奇岩があるそうや。v
えーと、右から、「雀岩」。
2つの岩の間で波がぶつかると、雀の鳴き声のような音がするから「雀岩」なんやな!
ほんで、「姑岩」。
説明ないやんけー(笑)
3つ目は、「エビ穴」。
エビの跳ねたような形やさかい、「エビ穴」なんかー
けったいやな〜
シルエットはハイヒールみたいやし、割れたサザエにも見えるし、
みんな大好き、とんがりコーンにも似とるで!
うん、片目で見ても逆立ちしてもエビには見えん!(笑)
後日、浜で浮かんだBGMのことを友人に話したら、
彼の弓ヶ浜はドリカムで、逢ヶ浜は演歌もジャズもブルースもいける八代亜紀なんだとか。
そんなん聞くのもおもろいわー
2023-02-15