旅情を誘うよ・・あぜりあ丸

2011年 12月 8日

旅情を誘うよ・・あぜりあ丸

あぜりあ丸の帰港

「あぜりあ丸」って知っていますか?

下田と言えば海!海と言えば魚!魚と言えばキンメ!今の下田が鼻息荒く呪文のように唱える 方程式。最近益々この流れに染まってきている我が町シモダ・・。

下田と言えば金目鯛!

猪鍋と金目鯛の煮付け

鍋には天城で捕れた猪とノビルなどの地野菜。金目鯛はもちろん伊豆の海で!

もちろん下田産の金目鯛の煮付けで一杯・・最高です!実は先日も天城の山奥で猪鍋とこんなものを食べてしまいましたよ。金目の姿煮は身が崩れないように竹皮を敷いて煮上がってます。これに竹筒に入れたお酒をグビッと!ウ~~んっ美味い!

下田と言えば「あぜりあ丸」!?

あぜりあ丸下田といえば海。でもその次に来るのが魚ではなく「あぜりあ丸!」と、思わず叫んでしまう空気の読めないイジらしい人だっています。
広い世の中ホントに僅かながらにいる・・はず・・ですよ。

訊いてもいないのに全長56.7m、 480総トン 、最速14.5ノット (時速27キロ)なんて口からスラリと出て冷たい空気をさらに呼び込んでしまう・・。
世に言うマニアって言う人たちです。

これを読んでいる人で直ぐに「あぜりあ丸」が頭に浮かぶ人が皆無ってことは重々知っています。
寂しいことに地元シモダ民だってどれだけの人がこの船のことを知っていることか!?

この「あぜりあ丸」は下田を出航して伊豆七島の神津島・式根島・新島・利島を周って帰ってくる汽船会社の貨客船です。島の人間にとっては郵便物に生活物資や観光のお客を運んだりする正に宝船です。

あぜりあ丸・・そのルックスに萌えー!

接岸

お客には意外とサーファーが多いんです

この船なかなか良い形をしているんですよ~。
エッジのきいた船首。思わず撫でたくなるようなお尻にあたる船尾!
これがまた良いカーブしていて船が女性名詞というのも頷けます。

僕はマニアではありません。が、小さな時からファンなんです。だからこの船のことを思うとなんだか気持ちが無性に熱くなってきます。

そんな大好きなあの娘(あぜりあ丸)とは中学生だった時からの付き合いで、彼女の母親は下田女らしく「あじさい丸」でした。この船もおっとりとした良い船でした。母娘で足掛け50年近くも甲斐がいしく下田で働いてくれています。

船尾

魅力的なカーブですね~思わずイヤラシイ眼つきに・・

ファンでありながら先代の「あじさい丸」を含めてこの「あぜりあ丸」に乗船したことは残念なことに数えるほどしかありません。
なぜならこの船が繋いでくれる伊豆の島と下田は距離的には近いのだけど気分的になかなか遠い場所なんです。

僕の場合「島に行く」と言うより「船に乗る!」に重点が置かれています。朝船に乗り込んで夕方下田に帰ってくるというパターンです。基本的に下船しないんです。
なぜって一日一便なので下船するとその日には還ってこれません。運悪く海が時化ると何日も島に足止めです。

もちろん式根島にも新島にも泊まったことはあるけれど、半分は船に乗っているだけの日帰り乗船です。
でもこんな人はザラにいるようで、わざわざ海の荒れている日を狙って乗船するディープなマニアも。 遊園地では味わえない何とも言えない船のローリングに胃の中をかき回されます 。
それを嬉々と引き受けるのがマニアたる由縁。

おぉ・・!「あぜりあ丸」のことを書くと仕事も忘れて止まらなくなります。
なので次回へつづく・・・。
次回は「あぜりあ丸に乗って家出」です。

この記事を書いた人

焼家 さわち

海辺の小さな田舎町。 美味しい料理、心暖まる風景を紹介します。 職場は駅近くの焼家(焼肉)。
他にもこんな記事を書いています。

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