特集#12 下田の伊勢海老解禁!

秋から冬、春先まで更新日:2011年 11月 3日

下田の伊勢海老解禁!

下田では伊勢エビ漁が始まりました!

伊勢エビの鬼殻焼き

暑かった夏も終わりを告げ、いよいよ待ちに待った食欲の秋到来です。一年の中で一番、旬の食材が集まるのがこの季節です。どれもこれもおいしい物ばかりで迷ってしまいそうです。

僕たち人間は「暑い暑い」と言いながら、文明の力を借りて涼しい中で生活しておりますが、自然のありのままの中で育った食材達は、自分の力だけでこの暑い夏を乗り越え、秋に美味しく実ります。

お得に食べる!下田伊勢えび祭り

獲れたての下田産伊勢海老

獲れたての下田産伊勢海老

初夏に口開けしたアワビやサザエの次は、この秋、伊勢海老が解禁を迎えた下田。伊勢海老の旬は 9月末から 5月始め頃と長く、冬の波があれる時期が一番美味いと言われています。その他の月は、ちょうど産卵の時期にあたるので禁漁となっています。伊勢海老は主に太平洋側に生息しており、三重県、千葉県、静岡県、和歌山県、長崎県、熊本県、鹿児島県が水揚げ量の多い所。

また下田では、毎年 9月20日から 12月20日までの間、伊勢海老祭りを開催しています。下田市内のペンションや民宿に宿泊していただいたお客さまには、獲れたての美味しい伊勢海老に舌鼓を打って頂こう!という内容です。

どうして全国どこでも伊勢海老?

さて、この美味しい海老の名前は、なんで伊勢海老と呼ばれることになったのでしょう?地名が名前に付いているもので有名なところでは … 大間のまぐろ、丹波の黒豆、土佐のかつお、氷見のブリなど、その他にも沢山あります。

この海老は、古くから京に上がるのものを伊勢海老、江戸に上がるものを鎌倉海老と呼んでいたそうです。伊勢志摩、鎌倉でこの海老が沢山取れることから、地名が名前に付き、「伊勢海老」「鎌倉海老」呼ばれるようになったそうです。

伊勢海老の方は、伊勢神宮に事あるごとに奉納されることで全国にその名が知られるようになった一方、鎌倉海老は次第にその名で呼ばれなくなった … という説が有力だそうです。

下田での伊勢海老の漁法

漁に使う 刺し網

漁に使う刺し網は漁師自ら編むそう

伊勢海老は、刺し網(さしあみ)と呼ばれる、カーテンのような横長で、細い糸の網を使います。この刺し網を、夕暮れ時に設置して漁を行います。

岩礁近くの伊勢海老の棲み家 … 伊勢エビの群れが移動する進路を予想して網を張り、翌朝の未明に引き上げにいくんです。

刺し網は魚を獲るような袋状の形はしていません。まるで窓にぶら下がるカーテンの様な形です。ロマンチックに表現するなら、北欧の空にたなびくオーロラのような感じです。

伊勢海老を刺し網から外す作業はとても困難

伊勢海老を刺し網から外す作業はとても困難

袋状になっていないのに、どうして伊勢エビが獲れるかと言いますと … 伊勢海老の尖った頭や足、尾が網に絡みついて逃れられなくなるからなんです。

海の中の外敵から身を守るのに役に立つその殻が、このときばかりは仇になるんですね。これが刺し網漁と呼ばれる漁法です。

でも満月が近くなる頃には漁は行っていません。それはなぜかというと月明かりのせい。明るい月明かりの中では伊勢エビも網が見えるようで、まるでハシゴを登るように歩き、網にはかからなくなるそうです。

その昔、満月の夜に、海辺の道を伊勢海老が列を作って行進していた … との目撃情報もあります。まさに濡れ手に粟のような光景ですね。

下田の伊勢海老の美味しい食べ方

伊勢海老が豊富に獲れる下田だけに、その食べ方も豊富です。ここに伊勢海老の代表的な食べ方をご紹介します。これから旬を迎える下田の伊勢海老 … ここで紹介する料理は、下田市内のお店で召し上がる事が出来ますので、下田にお越しの際にはぜひご堪能ください!

鬼殻焼(オニガラヤキ)

香ばしい鬼殻焼

香ばしい鬼殻焼

それぞれのお店が、その伝統の中で継ぎ足してきた自慢のタレをつけ、殻のまま焼き上げる伊勢海老料理。伊勢海老の身の甘み、タレと海老の香ばしさが絡み最高の味に。ここ下田では古くから営業している老舗が多いので、その歴史ある継ぎ足しのタレには、各お店の特徴を感じられます。

伊勢海老天丼

海老天丼

伊勢海老の他にも季節の野菜豊かな天丼

天丼は天丼でも、伊勢海老を使った豪快で贅沢な天丼です。下田の多くの店で食べることができるので、各お店の情報をチェックしてみてください。また伊勢海老だけでなく、地場産の季節の野菜の天ぷらにもこだわっているお店が多いです。

伊勢海老の活き造り

伊勢海老の活き造り

伊勢海老の活き造り

皆さんは伊勢海老のお刺身を食べたことがありますか?その身は甘エビなどとは違い、プリプリと歯応えがあります。そして特筆すべきはその甘みです!

白く透き通った身に、お醤油を少しつけて口に放り込めばまさに天国です!未経験の人は、ぜひ一度は味わって欲しい食べ方です。

下田の町でおいしい伊勢エビを食べよう!

下田の町で食べられる色んな伊勢エビ料理をまとめてみました。リンクは各お店の詳細ページに飛びます!また、画像をクリックすると拡大表示されますよ!

いけんだ煮味噌
いけんだ煮味噌

下田の中でも漁業が盛んな地域、須崎地区の郷土料理。グツグツ煮え立つお鍋の中には、伊勢海老はもちろん金目鯛や磯ものがたっぷり。下田の海の宝石箱とはまさにこのことです!10月~5月までの期間限定メニューです。

やわらか伊勢海老の唐揚げ
やわらか伊勢海老の唐揚げ

下田では、ごろさや一店だけで食べることのできるレアな一品。脱皮直後、まだ殻が柔らかい伊勢エビを唐揚げに。もちろん殻ごと食べる事が出来ます!まだ殻が柔らかな脱皮直後の伊勢海老を入手できるのも、ごろさやだからできること。冬から春の間、数量限定メニューです。

伊勢海老の鬼殻焼き
伊勢海老の鬼殻焼き

甘辛い秘伝のタレの風味と、ジリジリと焼ける香ばしい伊勢エビの香りがたまらない!

伊勢海老の活け作り
伊勢海老の活け作り

日本人の大好きなお刺身を忘れてはいけません。伊勢海老の身はプリッと甘く、その食感に特徴があります。口に入れたときのあの幸福感。未経験の方はぜひ一度は体験して欲しい食べ方です。

伊勢海老ラーメン
伊勢海老ラーメン

ラーメンスープに溶け出るエビの風味もさることながら、ラーメンどんぶりの中の真っ赤な伊勢海老は圧巻です。サザエまで付いた超豪華版ラーメンです!

伊勢海老天丼
伊勢海老天丼

地の伊勢海老はもちろん、季節の野菜を7~8種も盛り込んだ、大満足の天丼です!丼タレは特製の少し甘口ダレ。味噌汁は伊勢エビのお頭入りです。

ゑび満定食
ゑび満定食

鬼殻焼、または塩焼きが選べる大満足の定食です。鬼殻焼のタレは先代から続く50年継ぎ足しの深い味。

伊勢エビ天丼
伊勢エビ天丼

店名の通り伊勢海老がゑび満のトレードマーク。そんなゑび満のおすすめは、この伊勢エビ天丼。プリプリの海老天に、たっぷりの地野菜の天麩羅。老舗の味を確かめて下さい。

伊勢海老天丼
伊勢海老天丼

地金目料理から、その場でさばく鰻料理まで … とにかく活きの良い料理が自慢のお店。ここの伊勢海老天丼も美味い!お味噌汁は、もちろん海老のお頭入りです。

伊勢海老の海胆(ウニ)焼
伊勢海老の海胆(ウニ)焼

しっとりとした和食の名店のなが里では、伊勢海老の上になんとウニをのせて焼き上げています。海老の身が硬くならないように、遠火でじっくりと … そしてウニにレア感を残して、ウニの味と絡むように作ってあります。美味しそう!

伊豆海老(伊勢エビ)の漁師天丼
伊豆海老(伊勢エビ)の漁師天丼

太平洋を眺めながら食事ができるオーシャンビューの和食処、漁師料理ゑび満。漁師料理ゑび満で、地の海老と地野菜の天麩羅で舌鼓を!お頭入りの味噌汁も美味い。

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