冬の味覚!下田港で釣り上げられた「ヒラスズキ」

2012年 2月 26日

冬の味覚!下田港で釣り上げられた「ヒラスズキ」
ヒラスズキ

冬の味覚 ヒラスズキ

冬の味覚 下田港で釣り上げた「ヒラスズキ」

下田港で釣り上げられた「ヒラスズキ」体長80センチ重さ6キロ。
下田港では年間通して多彩な魚種の釣りを楽しむ事が出来ます。この時期だとメジナやカサゴがよく釣れると聞きますが、ヒラスズキも釣れるとは知りませんでした。

スズキとヒラスズキ

赤灯台

下田港の釣りのメッカ 目印の赤灯台

釣り好きの友人から頂いたのですが「ヒラスズキ」って「スズキ」と同じでしょ?って思われる方多くないですか?
私はそう思っていました。でも全然違うんです。
「ヒラスズキ」の旬は寒い時期で波の荒い場所に生息する為、臭みが無く淡泊で味は鯛にも似た海水魚。
それに比べ「スズキ」の旬は暖かい時期で河口や湾内に生息する為、淡水魚に似た独特の臭みがあります。
ヒラスズキは入荷量も少なく一般に出回る事がほとんど無いので高値で取引されるとか…。

頂いた時はそんな知識もなく「冷蔵庫に入るかな~?」なんて失礼な事を考えていた私は後から感謝する事になってしまいました。

堤防釣りが楽しい下田港!

あおりイカ

堤防で釣れたばかりのあおりイカ!擬態をしています!

先にも言いましたが、下田港では年間通して様々な魚が釣れています。
特に釣り場で人気の須崎周辺の堤防では、冬から春にかけてメジナやカサゴ。夏にかけてはマダイ、イサキ、アジ。
秋の回遊シーズンにはイナダ、ソーダガツオなどの回遊魚まで季節に応じて多彩な釣りを楽しむ事が出来ます。まれに高級魚のシマアジやカンパチが釣れる事もあり、釣り好きの方にはたまらないスポットになっているそうです。
このヒラスズキも通常は外洋に生息するので湾内に入ってくるのは珍しいそうです。

ヒラスズキのおろし方

ヒラスズキをおろす

ヒラスズキをおろす

一晩寝かせたヒラスズキをおろしていきます。この大きさだとおろすのも一仕事。。
鱗を丁寧に引いてカマの部分と頭を一緒に落とします。この時、骨の間接に包丁が入るようにすると大きな魚でも意外と簡単に落とせます。
次にお腹を開きます。すると中からどっさりと卵が!せめて産ませてあげたかった…。
せっかくなのでこの卵も美味しく調理させて頂きます。
内臓を丁寧に洗い流したらお腹から骨に沿って包丁を入れて三枚におろします。頭はなし割りにします。これは慣れないとちょっと難しいかも。私は力任せに叩いて何とか出来たものの、頭とカマがバラバラに。これは荒煮にしよう。
説明すると簡単だけど30分もかかってしまいました…。

ヒラスズキの美味しい食べ方

ヒラスズキの皮の湯引き おろしポン酢で

ヒラスズキの皮の湯引き おろしポン酢で

やっと下処理が終わった所で調理に入ります。
味にクセが無いので刺身、焼き物、揚げ物、蒸し物、煮物など、全ての調理方法が可能です。

おまけに皮も厚くてプリプリしているので、これは湯引きにして染おろしとポン酢で頂きます。中骨には身がついてるのでブツ切りにして頭とカマの荒煮と混ぜて煮てしまえば余すところ無く食べられます。
卵は輪切りにして沸騰した湯に放せばボンボンのように丸くなって可愛らしい形になった所で薄味で煮ていきます。
身の方は刺身はもちろん、けんちん蒸しや、しし唐と梅肉を巻いて揚てみたり、柚子の香を加えた醤油だれに漬け込んで焼き物にしたりと、様々な料理に変身しました。
魚の種類によっては大きさの割りに食べる所が少なかったり調理が限られたりするのですが、ヒラスズキは捨てる所が少なく料理の幅が広がります。

今年の冬は厳しく、まだ寒い日も多いですが、伊豆では少しずつ春を感じ始める季節になりました。
心地よい風を感じたら海を眺めながらのんびり釣りを楽しむのも良いかもしれません。けして釣れなくても心は穏やかになるはずです。

入荷によってはヒラスズキの料理を食べられる!?かも知れない

なが里の詳細ページはこちら

この記事を書いた人

魚介料理 なが里

国道136号沿いの和食屋です。現在、板前さんの指導のもと調理を担当。まだまだ修行の身ですが早く一人前になって新しい料理を考案出来るように頑張っています。
他にもこんな記事を書いています。

コメントする