皆さんは自分の故郷のこと、どのくらい知っていますか?
この小さな町、下田に生まれ育っても地元の知らないこと、見たことも無いことって沢山あります。
僕は今回また一つ故郷のことを知ることができましたよ。
この下田100景で特集の準備をしている秋からの味覚「伊勢海老」。
この特集のための取材へ仕事の合間にカメラをもって行ってきました。
吉田松陰さんが待つ柿崎港
××時頃に船が戻ってくるぞ!との連絡で、急いで向かったのは
下田港内にある柿崎地区の小さな漁船基地でもある弁天島。
弁天島にある公園では幕末の思想家、あの吉田松陰さんがたぶんアメリカ?
の方角を指差して凛々しく遥か沖合いを睨んでいます。
この松蔭さんが指差した未来・・。今ではその指先を遊覧船の黒船が航跡と共にカモメを引き連れてゆったり通り過ぎます。
さて弁天島(とは言っても陸続きです)の先端で船を待つのですが、なかなか帰ってきません。
後で船主の弁天さんが、「いやー、網が根掛かりしてさ、網が揚がんなくてさ!まいった、まいった!」と教えてくれました。
お店の仕込みが間に合うだろうか?と少し心配になりつつも
手持ち無沙汰なのでカバンから本を取り出し読みながら気長に待ちます。
何が釣れる?と訊くと、カンパチ!
この日はぼうずでしたが、この前は釣れたんだ!と誇らしげに教えてくれました。
しばらくすると目当ての漁船が帰って来ました。
お目当ての船は第六弁天丸。
想像していたより遥かに小さく、ボートとも言えそうな船。
僕は船主(屋号が弁天)さんに挨拶をして写真を撮り始めます。
船が帰ってきた!
訊くとこの少年は弁天さんの息子さんでした。
彼も釣りをしながら船を待っていたようです。
次々と荷揚げされる海老たち。
なんだかみんなの顔が嬉々としています。
桟橋で釣りをしていた人たちも、なんだなんだ?と集まってきます。
さて、船から荷揚げしてこれで仕事が終わりではありません。
これからなんとも大変な作業がまっています。
親父さん・・・イイ顔してるぜ!
網に絡まった伊勢海老を一つ一つ丁寧に網から取り外していくんです。なにせ海老の足やヒゲがとれたら傷物ですから丁寧に。
それにしても海の男には過酷な細かな作業ですね。
網から外された海老は自由になれた嬉しさからか勢い良く尾を振っています!
網をたぐっていくと一尾特大の海老が掛かっていました。
見て下さい!弁天さんのこの嬉しそうな顔!!
これから先、伊勢海老を食べる時はきっとこの弁天さんの嬉しそうな顔が
目に浮かぶ予感です。
前回のサザエとアワビ特集もそうでしたが、あらためて下田の一面を知ることのできた取材でした。
それでは近日UPする伊豆下田100景の伊勢海老特集もお楽しみに!
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