下田には関西から移り住んできた、野人と名乗る人がいます。
下田の暮らしを楽しみたくて一眼レフを買ったそう。
彼は「なんで下田は長年いても飽きへんのやろ?
そんな町、そうはないと思うで」としきりに言うのです。
「下田は海しかないなんてちゃうやろ」と。
「この町の良さを見せてあげたいと思うんや」と。
ならば彼の目に映る下田を紹介してもらおう、ということになりました。
気がつきそびれてるものに、光を当てて。
懐中電灯役のカメラと一緒に、下田を探し歩きます。
#004
下田公園の坂道をえっちら、おっちら。
奇麗やなー、と紫陽花を愛でつつ坂をのぼっていくと群生地に到着。
「おおー、宝塚歌劇団のようや!」
色とりどり、ものすごい数の紫陽花が歌うように踊るように咲いとる!
僕は身長が180センチ位やけど、すっぽり紫陽花に埋もれます。
よう長く咲くし、来る度に色が変わって飽きへんなあ。
紫陽花だらけの道をそのまま進む下り道、ふと左を見ると朱色の鳥居があるやないですか。
何度かこのコースを歩いてるけど、鳥居をくぐるのは初めてなんです。
「小さな朱色のお社、うん、大黒さんいてはる」
「狛狐もいてはるなー」
このお社は、「幸福稲荷神社」と呼ばれています。
古くは「金花稲荷」と呼ばれていたらしく、「幸福」といい「金花」といい何かめでたいお名前!
なんか、いいことありそう。
手を合わせ、一礼。
鳥居を潜り抜け、坂道に戻ると不思議と気分もよーなった。
終盤にラッキーのお裾分けがあるコースやでー。
よう歩いたし、花見帰りはドサンコでコーヒーとケーキやな!
花も団子も両方頂きや!!!
2022-06-10