下田には関西から移り住んできた、野人と名乗る人がいます。
下田の暮らしを楽しみたくて一眼レフを買ったそう。
彼は「なんで下田は長年いても飽きへんのやろ?
そんな町、そうはないと思うで」としきりに言うのです。
「下田は海しかないなんてちゃうやろ」と。
「この町の良さを見せてあげたいと思うんや」と。
ならば彼の目に映る下田を紹介してもらおう、ということになりました。
気がつきそびれてるものに、光を当てて。
懐中電灯役のカメラと一緒に、下田を探し歩きます。
#011
この白いもん、何だか分かりますかー?
発砲スチロールの残骸? ちゃうちゃう。
おむすびの化石? いや、ちゃうちゃう。
これ、実を言うと、下田のビーチで見つかる「軽石」ですねん。
火山活動の置き土産や!
「この大きさのものはそんなにないよ」と知人のまゆりちゃんからプレゼントしてもろたもの。
ジオガイドのまゆりちゃん、下田でビーチクリーンをしていると色んなゴミが見つかるそう。
おもろいのは、ヨコハマ名物シウマイ弁当の醤油入れ「ひょうちゃん」や。
何でも古い時代から新しいもんまでそろうらしい。
この「軽石」もそんな拾い物のひとつ。
よー考えてみて!
これただの石ですやんかー
ゴミみたいに邪魔な奴ですがなー
それが、人によってはインテリアの一部にもなるんでっせ!
下田では、こういう「タダのお宝」を見つけ出して活用してる人が案外いてはります。
行きつけのバーの内装には、センス良い流木の装飾があったり、
シーグラスや貝殻が芸術品のような置物になったり・・・。
そやなー、この「軽石」、垢すりとか足のくるぶしの角質とりになるかもな~
ほんまに硬くてザラザラやから、擦ったら血が出そうやし、やっぱり飾りもんやな!
うん? これ、イタリアのポンペイで見たことあるなー
もすこし小さかったけど、おんなじもんや。
そうか!このお宝は、もう一つのお宝「ポンペイの思い出」を僕にプレゼントしてくれた、ちゅーこっちゃな!
ほな、本棚の飾りに決定や!!!
(これを眺めつつ、夜な夜なウィスキーをチビリチビリと・・・イヒッ!)
2022-08-30